エッセイが好き イ・ラン『悲しくてかっこいい人』
小説、ノンフィクション、実用書、エッセイ……活字を読むこと自体が好きなので、ジャンルは問わずに色々読む方だが、実は雑誌が苦手だ。一冊にテーマの異なる様々な情報が詰め込まれていることが、何となく苦手なのだと思う。それでも、時々は買って読むけれど。
ただ、敢えて何が一番好きかと聞かれたら、エッセイかノンフィクションかもしれない。実在の人が、実際に体験したことや考えたことを知りたいという、単なる野次馬根性なのかもしれない。
小説はもちろん好きでよく読むが、「事実は小説より奇なり」というように、現実世界で起こるあれこれは、小説以上に小説っぽいことも多々あって、エッセイやノンフィクションを小説を読むように読んでいる。
韓国のアーティスト、イ・ランさんのエッセイ『悲しくてかっこいい人』を読み始めた。まだ読み始めたばかりなので、感想らしい感想もないけれど、数ページ読んだだけで、これはおもしろそう!と嬉しくなった。
国内外問わず、エッセイが好きなのだが、海外のエッセイはなかなか出て来ない。
あるにはあるけど、小説などに比べるとすごく少ない。
私は小説家でもアーティストでも、作品と同時にエッセイも読みたい。その人がどんな人で、どんなことを考えているのか知りたいのだ。作品は作品という考え方もあるが、私は心が狭いので、そんな風に割り切れない。いい作品を書く人には、その作品らしい(?)良い人格を持っていて欲しいと、望んでしまう。どんな人かわからない、信用していいのかどうかわからないということに対する、ちょっとした恐怖心なのかもしれないと思ったりする。
イ・ランさんというアーティストを、私はよく知らなくて、どんな曲を作り、どんな映画を作る人なのかわからない。最初に出会った彼女の作品が、このエッセイだった。
ひとまず、このエッセイを読んで、それから彼女について調べてみるつもりだ。